親のスマホ乗り換えは代理でできる?10社の委任状の条件と手順

親のスマホ乗り換えは代理でできるかの解説

「親のスマホ代を下げてあげたい。でも親は手続きを面倒がるし、実家が遠くて一緒にお店へ行けない」——そんなとき、子が代わりに乗り換えを進められないか調べていませんか。

結論|乗り換え先によって、使える方法が違う
  • A 子名義で申し込む:乗り換え先がIIJmio(オンライン)、ソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイル(店頭・条件あり)なら、親の番号を引き継げる
  • B 親名義のまま子が代理で申し込む:乗り換え先がドコモ・ソフトバンク・楽天モバイルならできる(条件あり)。乗り換え先がau・UQモバイル・ワイモバイルだと委任状があっても原則できず、オンライン専用のahamo・povo・LINEMOもできない
  • C 親本人が申し込む:どの会社でも使える(子はそばで手伝う)

委任状さえあれば、どの会社でも代理で契約できるわけではありません。ただ、代理を受け付けない会社でも、子の名義で契約して親に使ってもらう方法など、打つ手はあります。

私自身、6年間で7回線のMNPを経験してきたので、家族のスマホの乗り換えも、私がすべて考えて進めてきました。この記事では、親の乗り換え先でどの方法が使えるかと、その手順を、各社の公式情報をもとに整理しています。

この記事でわかること

この記事の情報は、2026年8月13日と10月6〜7日に各社の公式サポートページを確認して整理しています。手続きのルールは変更されることがあるため、実際に動く前に最新の条件をご確認ください。

目次

主要10社の早見表|乗り換え先ごとに使える3つの方法

まず、乗り換え先に考えている会社で、どの方法が使えるかを確認しましょう。方法は次の3つです。

  • ルートA:子名義で、子が申し込む(親の電話番号を引き継ぐ)
  • ルートB:親名義のまま、委任状を持った子が代理で申し込む
  • ルートC:親名義のまま、親本人が申し込み、子がそばで手伝う
乗り換え先ごとに使える3つの方法の図。A 子名義で子が申し込む:オンラインはIIJmio、店頭(親の委任状など)はソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイル、ドコモ・UQモバイル・ahamo・povo・LINEMOは先に今の会社で名義変更。B 親名義のまま子が代理で申し込む:条件つきでできるのはドコモ・ソフトバンク・楽天モバイル、原則できないのはau・UQモバイル・ワイモバイル、ahamo・povo・LINEMOはできない。C 親名義のまま親本人が申し込む:すべての会社で使える(店頭は親と一緒に行く、オンライン専用は親のそばで手伝う)。今の会社の転出手続きは親本人が基本

この早見表は、乗り換え先での新規契約・MNPについてまとめたものです。本人以外が解約できるかの条件は含みません。会社ごとの条件は次のとおりです。

ルートA(子名義で親の番号を引き継ぐ)の条件
  • IIJmio(オンライン・名義が違ってもOK):新規でプランを契約する場合のみ。開通後は契約者名義に統一される
  • ソフトバンク(店頭):家族名義の番号なら、子名義でのりかえできる。親子2人で来店するか、親が来られなければ親の委任状(子は来店が必要)。家族関係を証明する書類なども必要
  • 楽天モバイル(ショップのみ):MNPと名義変更を同時に手続きできる。親子の名字か住所が同じ場合のみ。委任状を記入して来店。Webでは同じ名義でしか申し込めない
  • ワイモバイル(ショップ):家族名義なら契約できる。親子2人で来店するか、親が来られなければ委任状。両者の本人確認書類と、家族であることが確認できる書類などが必要

ドコモ・UQモバイル・ahamo・povo・LINEMOは、原則として同じ名義でのMNPです。子名義にするなら、先に今の会社で親から子へ名義変更が必要です。auは、公式ページで記載を確認できませんでした。

ルートB(親名義のまま子が代理)の条件
  • ドコモ:委任状(契約者の自署または記名押印)+契約者と代理人それぞれの本人確認書類
  • ソフトバンク:契約者が申込書に記入できない、または来店できない場合。委任状+関係を証明する書類+代理人の本人確認書類
  • 楽天モバイル(店頭のみ・1回線まで):直筆の委任状+家族と確認できる書類の原本+契約者名義のクレジットカード

代理では原則申し込めない乗り換え先

  • au・UQモバイル:契約者が障がいをお持ちの場合、または来店者が成年後見人の場合のみ。UQモバイルは委任状の様式にも「新規契約・MNP加入は受付できない手続き」と明記されている
  • ワイモバイル:入院・療養中や障がいで手続きが困難な場合のみ。診断書または障害者手帳などが必要
  • ahamo・povo・LINEMO:オンライン専用。契約者本人が操作する前提の仕組み

※2026年8月13日・10月7日、各社公式サポートページの記載をもとに作成。条件は変更されることがあります。

「原則できない」会社でも、ルートA(子名義)やルートC(親本人が申し込む)なら進められる場合があります。

委任状だけでは足りない理由|契約名義と親の同意

携帯電話のプラン変更・解約・MNPといった手続きの権限は、すべて契約者にあります。実際に使っている人(使用者)かどうかは関係ありません。代理での手続きをどこまで認めるかは、携帯電話不正利用防止法にもとづく本人確認の運用として会社ごとに違い、条件は早見表のとおりです。

契約者と使用者の違いの図。契約者は契約の名義人で、プラン変更・解約・MNPの手続きができる。使用者はスマホを使う人で、契約の手続きはできない。親名義の契約を、親に無断で動かすことはできない

親に無断で手続きするのは、違法になる可能性があります

「親が面倒がるから、身分証とクレジットカードを預かって、親の名前でオンライン契約してしまおう」——これはやってはいけません。本人の同意を得ずに他人名義で契約する行為は、私文書偽造や詐欺にあたる可能性があります。委任状を子が代筆するのも同じで、家族であっても例外にはなりません。

親が手続きを嫌がる場合の現実的な解決策は、最初から子名義で契約して、端末を親に使ってもらう形にすることです。次の章の「子名義に変える」で詳しく見ていきます。

親名義のまま?子名義?|名義と支払いの決め方

親のスマホを乗り換えるとき、料金プランを選ぶより先に決めるべきことがあります。「誰の名義で契約し、誰が支払うか」です。ここを最初に設計しておくと、数年後の機種変更や解約がぐっと楽になります。

名義と支払いの決め方の図。親名義のままなら契約者も支払いも親で、親が自分で手続きできる人向け。注意点は手続きのたびに親の同意が必要なこと。子名義に変える(おすすめ)なら契約者と支払いは子、使う人は親(利用者登録)で、今後の管理を子が引き受けたい人向け。注意点はシニア割引が使えない場合があること

親名義のままにする

60歳以上を対象にした通話割引などのシニア向け割引が、年齢で判定されるため確実に適用されます。一方、手続きのたびに親の同意や本人確認が必要で、将来、親の判断能力が低下すると、成年後見制度を使わない限り、家族でも解約やプラン変更ができなくなります。

支払いだけ子にしたい場合:「支払名義人同意書」や家族関係を証明する書類を求められることが多く、会社によってはこの形を選べません(例:楽天モバイルの代理人申し込みでは、支払いは契約者本人名義のクレジットカードに限られます)。

子名義に変える【おすすめ】

子名義で契約し、親を「利用者」として登録する形です。プラン変更・オプション解約・機種変更・乗り換えを、子が自分の判断だけで進められます。離れて暮らしていても、自分のスマホから対応できます。

私の家族の場合

父名義の回線とは別に、家電量販店の店頭で、ドコモとワイモバイルの両方で、私が契約者・支払い者になって契約し、父を利用者として登録したことがあります。どちらも父は店に来ていませんが、利用者の登録まで手続きできました。一方、家族本人の名義で契約したい場合は「ご本人の来店が必要」と言われました。

ただし、シニア向け割引が使えなくなる場合があります

契約者が30〜50代の子になるため、「60歳以上」を条件とするシニア割引の対象外と判定されることがあります。利用者登録された親の年齢で判定してくれる会社もありますが、一部のブランドでは利用者登録の対象を未成年の家族に限定している場合があり、シニア世代を登録できないことがあります。

申し込む前に、その会社で利用者登録によるシニア割引の適用が可能か確認してください。

子の家族回線に入れたい場合:子が契約している回線の家族割やデータシェアに親を組み込む形で、請求が一本化され、家族間通話が無料になるなど、お金の面でのメリットは最も大きくなります。ただし、親名義の番号を子名義の回線に移せるかは会社ごとに違います(早見表のルートA)。先に今の会社で「親から子へ」の名義変更(譲渡)が必要な会社では、そこでも親の同意書や本人確認書類が要ります。

「格安SIMにすれば必ず安くなる」わけではありません

親が長電話をよくする場合は通話定額オプション、さらにキャリアメールの持ち運び(月額330円程度)や遠隔サポート(月額400〜550円程度)を付けると、大手キャリアのシニア向けプランと大きく変わらない金額になることもあります。親の使い方を確認し、必要なオプションを含めた総額で比べてください。

【ルートA】子名義で、子が申し込む

子が契約者になり、親の電話番号を引き継ぐ方法です。親が手続きを嫌がる場合や、今後の管理を子がまとめて引き受けたい場合に向いています。オンラインで進めるならIIJmio、店頭ならソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイルが対応しています(条件は早見表)。ここでは、実家が遠くても進めやすいIIJmioの例で説明します。

ルートAの流れ(IIJmioの例)の図。1 親子で説明して同意をもらう、2 親が今の会社で転出手続き、3 子が子名義でオンライン申し込み、4 子がSIMを受け取る、5 親子で実家に送るか帰省時に差し替えて開通。契約者は子、電話番号は親のまま

今の会社での転出手続き(MNP予約番号の発行など)は、契約者である親本人が行うのが基本です。家族が代わりにできるかは会社ごとに違い、たとえばドコモは委任状などをそろえれば家族の手続きを受け付けています(2026年10月6日確認)。親に電話やネットで手続きしてもらうか、帰省のときに一緒に済ませましょう。

申し込む前に、今の端末の分割払いが残っていないか、返却プログラムに加入していないかを確認しておきましょう。「MNPワンストップ」に対応している会社どうしなら、事前にMNP予約番号を取る必要はありません。

申し込む前に必ず確認したい制限
  • 新規でプランを契約する場合に限られます。すでにIIJmioを使っていて、そこにSIMを追加する形では、名義が違うと申し込めません
  • 契約者またはMNP転入する電話番号の名義人が18歳未満の場合は申し込めません
  • 名義が子に統一されるため、シニア向け割引の考え方も変わります。親の年齢による割引を前提にしている場合は、事前に条件を確認してください
IIJmioの申込条件を確認する

名義が違ってもオンラインでMNPできる会社は限られます。この方法が使えそうな方は、料金プランと現在の申込条件を確認しておきましょう。条件は予告なく変更されることがあります。

▶ IIJmioの料金プランを公式サイトで確認する

【ルートB】親名義のまま、子が代理で申し込む

親が契約者のまま、委任状を持った子が店頭で申し込む方法です。対応しているのはドコモ・ソフトバンク・楽天モバイル(条件あり)で、子が店舗に行ける場合に向いています。ここでは楽天モバイルの例で説明します。

代理契約を受け付けている会社のうち、店舗数が多く選びやすいのが楽天モバイルです。公式サイトには、委任状によって代理人が申し込めること、ただし対象は1回線に限られることが明記されています。

楽天モバイルで代理申し込みに必要なもの
  • 契約者本人が直筆で書いた委任状(作成から3か月以内のもの)
  • 代理人(子)の本人確認書類の原本
  • 家族であることが確認できる書類の原本(住民票や戸籍謄本など)
  • 契約者名義のクレジットカード

※2026年8月13日時点、楽天モバイル公式の代理人申し込みページで確認。

楽天モバイルの支払いは「親のクレジットカード」に限られます

ここが見落とされがちな点です。楽天モバイルの代理人申し込みでは、毎月の利用料金は契約者本人名義のクレジットカードで支払うことになっています。つまり、子が代わりに手続きしても、子のカードで支払うことはできません。

「通信費は自分が負担してあげたい」という場合は、楽天モバイルのこのルートでは実現できません。その場合はルートA(子名義で契約する方法)を検討してください。

なお、家族であることを証明する書類は原本が必要です。住民票や戸籍謄本は取得に時間がかかるため、帰省の直前ではなく、余裕をもって準備しておきましょう。委任状も親の直筆が必要なので、事前に郵送してサインをもらっておくとスムーズです。

楽天モバイルの料金と特典を確認する

店頭で代理申し込みができる会社は多くありません。書類を揃えて店舗に向かう前に、料金プランと現在のキャンペーン内容を確認しておきましょう。

楽天モバイル公式サイト

【ルートC】親名義のまま、親本人が申し込む

親本人が契約者として申し込み、子がそばで手伝う方法です。どの会社でも使えます。店頭なら一緒に行き、オンライン専用のahamo・povo・LINEMOなら、親のそばで画面の操作を手伝います。

ルートC(親本人が申し込む)の図。店頭で申し込む会社なら、契約の日に親と一緒に行き、親が自分で店に行けるかも確認する。オンライン専用(ahamo・povo・LINEMO)なら、親のそばで画面の操作を手伝い、本人確認とカードは親のものを使う

オンラインで申し込む場合は、親自身のクレジットカードや、顔写真をその場で撮影する本人確認(eKYC)が必要です。

店頭で申し込む場合は、店舗のサポートも選べる

契約を済ませても、実はその後の作業のほうが大変です。親が自分で駆け込める店舗があると、この負担を減らせます。ワイモバイルは全国に店舗があり、対面でのサポートを受けやすい選択肢です。ただし、契約後に親が本当に店を使えるかは、事前に確かめておきましょう。

私の家族の場合

両親は乗り換え後、ワイモバイルの名前になじみがなく、どの店に行けばよいか分かりませんでした。今も私がすべて管理していて、両親だけでワイモバイルの店を利用したことはありません。

店舗でのデータ移行や操作説明は有償のことが増えているため、どこまで無料かを契約時に聞いておきましょう。親が一人で行くと不要なオプションを勧められることもあるので、契約内容は子が時々確認すると安心です。

ワイモバイルの特典条件を確認する

店舗サポートを重視するなら候補になります。申込窓口によって受け取れる特典が異なることがあるため、条件を確認してから決めましょう。

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乗り換え前後に確認したい5つの設定・手続き

回線を切り替える前後にも、親世代がつまずきやすい作業が残っています。事前に把握しておくと、帰省の限られた時間を無駄にせずに済みます。

乗り換え前後のチェックリストの図。親のApple ID・Googleのパスワードを確認、LINEの引き継ぎ設定とバックアップ、キャリアメールを続けるかGmailなどに変えるか決める、キャリア決済の支払い方法を変える、文字を大きくするなど親向けに設定する

※キャリアメール(@docomo.ne.jp など)は「メール持ち運びサービス」で月額330円程度で使い続けられますが、申し込みは解約後31日以内です。LINEは、パスワードを設定しないまま旧端末を手放すと、アカウントごと復旧できなくなります。

離れて暮らしている場合は、各社が提供している遠隔サポートのオプション(月額400〜550円程度)に加入しておくのも一案です。画面を共有しながらオペレーターが対応してくれるため、子がすべてを抱え込まずに済みます。

乗り換えのタイミングで発生する事務手数料については、こちらの記事で会社ごとに整理しています。

まとめ|迷ったら「子名義・利用者は親」が管理しやすい

乗り換えを手伝うときは、まず「親名義のままか、子名義に変えるか」を決め、乗り換え先で使える方法を確認しましょう。

この記事のまとめ
  • 子名義なら(ルートA)、乗り換え先がIIJmio(オンライン)やソフトバンク・楽天モバイル・ワイモバイル(店頭)のとき、親の番号を引き継げる
  • 親名義のまま子が代理で申し込めるのは(ルートB)、乗り換え先がドコモ・ソフトバンク・楽天モバイルのとき(条件あり)。乗り換え先がau・UQ・ワイモバイルだと、委任状があっても原則不可
  • 今の会社での転出手続きは、親本人が行うのが基本
  • 親に無断で手続きするのは違法になる可能性がある。必ず同意を得る
  • 契約後のデータ移行・LINE・キャリアメールの作業まで含めて計画を立てる

迷ったときは「契約者は子、実際に使うのは親」の形が管理しやすくなります。ただし、シニア向け割引が使えなくなる場合がある点は、申し込む前に確認してください。

名義を変えずにシニア向けの割引を活用したい場合は、こちらの記事で各社の条件を比較しています。

また、乗り換え前に今の端末の分割払いや返却プログラムが残っていないかは、必ず確認しておきましょう。

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